インターン活動日誌

大田区議会 岡高志議員のもとでインターンをしている、ある大学生の活動日誌

大田区議会の議決プロセス

 主に条例案について大田区議会ではどのようなプロセスを経て、議決されているのかまとめてみました。平成25年度第1回定例会の流れに沿って説明します。

 

大田区では定例会は毎年2、6、9、11月の4回開かれます。H25第1回定例会は2/21~3/27の間に行われ、そのうち本会議は5日あります。僕は第1、3、4日を傍聴させてもらいました。主に議案の議決については本会議では3、4日目に行いました。

 

 議案には委員会提出議案や議員提出議案もありますが、多くは区長提出議案が占めています。議案はまず本会議に提出され、区長提出議案は副区長より、提出理由の説明があります。副区長が長い時間を使って、ひたすら理由文を読み上げていて、「これ本当に必要なのかな」と個人的に思いました。その後、議案を各委員会に付託する採決を行います。

本会議に提出される議案は数も多く、幅広い分野にわたっているため、慎重に審査するため、専門分野ごとの委員会に付託して少数の委員で実質的な議論をします。

 

 委員会では、本会議に比べかなり実質的で、発言も自由にできるため傍聴する側としてもなかなかおもしろいです。区の担当者も出席し、委員は自由に質問できます。委員の追及に担当者が答弁に困り、委員会室が緊張感に包まれるのも本会議にはない点です。

個人的に世間では言われる「お役所体質」も垣間見えた気がします。区職員は自分の部署に関係のない議案について審議されている間は本当に興味なさそうにしています。確かにわかりますが、区政に関わる以上、態度に緊張感をだしてもいいのではないかと思いました。あれでは区民が失望すると思います。

 

 本会議4日目は委員会で審査された議案ついて、本会議で当該委員長から審査報告があり採決をおこないます。

採決の前に討論があり、事前通告があった議員は壇上で発言ができます。

主に少数会派の議員が多く、「自分たちは最後まで反対を主張した!」というアピールの場になっています。実質的に成立が事前に確定しているためため、すこし滑稽に感じてしまう一方、「数は力なりだな」と多数決の暴力的な一面も感じることができました。少数派の意見も取り入れられているのか少し心配になりました。こうして無事議案は通過します。

 

 傍聴して感じた問題手は、議決までのプロセスは傍聴や動画配信などで公開はされているが、区民の関心があまり高くないため、結果として密室的に議決されていると思いました。また、個人的に無駄なプロセスが多く、緊張感が感じられないと思ったことも多く、どれだけ議論の密度を上げれるかが一番の課題だと感じました。しかし、地方議会の役割は住民にとってとても重要なので、これからも注視していきたいです。